年長児最後のおもいでづくり、農家の石坂さんにはたくさんの体験をさせていただきました。今日は朝から畑でねぎとキャベツとのらぼうを収穫後、里山に分け入り薪拾い、竹を切って器と箸つくり(のこぎりで切って肥後の守で削ってヤスリをかけて)、火おこし米炊き(マッチを擦って、杉の葉が油を含んでよく火がつく)、味噌汁づくり(昆布と鰹で出汁を取り、朝採り野菜をザクザク切って)梅と大豆を入れた福茶を飲み、田んぼの畦で野花を摘んで(花の名前もたくさん知って)、竹の器に活けて持ち帰りました。この田んぼでとれた米で正月餅をついて、伸しておいた残りをおかき揚げにして、その田の中でおやつに仲良くポリポリ食べました。味噌、梅干し、干し大根、干し芋、お出汁ふりかけ、器に箸、全て自分達で作った物。一年通しての体験がそこに全て詰まっていました。一杯のご飯とみそ汁を仕上げるまで、こんなにも手をかけ時間をかけるからこそ、誰も残さずいつもの倍もたいらげるのです。最近食べる意欲のない子が多いと言われますが、なんの、こども達の中には意欲は充分すぎるほど潜んでいるのです。大事なのは「環境を用意してあげる事」なのです。教えることでもない、習わせることでもない、生きる力を育む上で、私達大人がこども達へとしてあげられる最大のギフトなのです。6歳以降の人生にも、発見、探求、意欲を奮い立たせるワクワクがたくさんある環境が用意されている事を願います。小学校へ行っても大いに人生を楽んでください!