新制度活用について進捗状況のご報告(平成28年8月)

かなりご無沙汰しておりますが情報を更新します。まず、株式会社ウィズチャイルドでは平成27年度、28年度、共に毎年要望書は提出させていただいています。「認定こども園」化する要望です。終始一貫、当社の目指す目的は、認可保育園との保育料格差の解消と保育士の処遇格差の解消、そして認証保育所の利点をいかに残し認定化できるか、です。平成27年から、こども子育て支援新制度が制定され、児童福祉法も改正され、条件を満たす保育事業者が新制度活用を要望した際に、市区町村の都合で勝手に断ることはできない事になりました。わざわざそのような法改正をした背景には既得権益に支配され、株式会社への偏見や新参者を受入れない業界事情が根深くあったからにほかなりません。現に2年前までは当社の要望は相手にもされませんでしたが、次第に新制度の影響が浸透し、今では多摩市も当社の要望をかなり積極的に検討していただいているところでございます。その証拠に今年度も、多摩市の方からお声がけいただき、認定こども園化をどう実現するかという話し合いが何度となく行われました。多摩市の見解としては、現状+14名分の0~2歳定員枠を整えられれば、聖蹟桜ヶ丘周辺の待機児童はゼロになるという見通しです。果たしてそういう結果になるでしょうか。当社としてはそれでは解消できないし、そもそもこどもが減って待機児が解消される事が最終目的ではないと考えています。さらには認定こども園化するしないは、待機児童数だけで決める事でもありません。その辺の論点のずれも多少あり、結果としては現在までは折り合いがつかず、29年度に向けた認定こども園化の話はまだ叶っておりませんが、当社としてもかなりの具体案をいくつか提示させていただいております。そして、現在最も新しい情報としては、認証保育所のまま目的を果たせないかという道であります。方法はいくつかあります。以前から可能であった提案は「地方裁量型認定こども園」になる事でしたが、多摩市では地方裁量型をまだメニューとして活用していません。しかし、市からの新たな提案も受け、これから何とか実現可能なところまで煮詰めていけないかと協力して考えているところでございます。

利用者の皆様には、ご期待とご不安を抱えさせてしまっているかもしれませんが、ぶ厚かった氷は徐々にゆっくりと溶けてきています。まだ時間はかかるかもしれませんが、子育てしやすい環境づくりへ向け、保育事業者としてできる働きかけは精一杯続けて参りたいと思います。取り急ぎ、現時点では29年度の認定こども園化は困難です。ですが、当社としては引き続き要望・提案を出していきたいと思います。